今年も残りわずかとなり、年の瀬が近づいてきました。この時期は正月用のおせち料理向けの野菜が収穫される一方で、寒さが増し、鍋物の需要が急増する季節でもあります。白菜は鍋料理に欠かせない食材であり、特に飲食店では高品質でコストパフォーマンスの良い白菜を調達することが求められます。本記事では、白菜の仕入戦略について、価格動向、産地の特徴、仕入れ先の選定方法を交えながら確認していきましょう。
白菜の旬と選び方
白菜は、11月から2月までが旬の時期で、霜が降りることで甘みと柔らかさが増します。特に12月は鍋物需要が高まることから、飲食店での消費量が大幅に増加します。仕入れる際には、以下の点に注意してください:
●外葉の緑が鮮やかで、先端が閉じているもの
●カットしたものは切り口が膨らんでいないものを選ぶ
白菜は全て食べられる野菜で、芯の部分もポトフや煮込み料理などに活用可能です。無駄を出さず調理する工夫が、店舗の利益向上に繋がります。
白菜の価格動向と背景
昨年、白菜の価格は大きく変動したので苦い思い出がある方も多いでしょう。昨年は1キロあたりの平均小売価格が200円以上と高騰しましたが、現在は119円と落ち着いています。産地の切り替わりによる生育状況の影響を受けやすいため、価格の変動には注意が必要ですが当面は安定していると言われています。
>産地リレーが価格に与える影響
白菜は地域ごとの産地リレーにより、年間を通じて安定供給されています。具体的には、
●7月~10月:長野県産
●11月~3月:茨城県産
長野県は高冷地の気候を活かした夏白菜の栽培が盛んで、茨城県は冬場の生産量が多いことが特徴です。今年は猛暑の影響で長野県産の収穫量が減少し、10月以降の価格が一時的に高騰しましたが、現在は茨城県産に切り替わり、供給が安定してきています。
業務用野菜卸を活用した仕入れ戦略
●産地情報を把握する
茨城県産と長野県産の特性を理解し、旬や供給量に応じた仕入れ計画を立てることが重要です。例えば、霜が降りた後の茨城県産白菜は、鍋料理やスープに最適な甘さと柔らかさを持っています。
●価格動向をモニタリングする
農林水産省の野菜価格見通しデータを活用することで、今後の価格変動を予測しやすくなります。また、特定の業務用卸業者が提供する価格比較サービスを利用することで、最もコストパフォーマンスの高い仕入れ先を選定できます。
●一玉単位での購入を検討する
最近は家庭での消費が減少傾向にあるため、カット白菜の需要が増加していますが、業務用では一玉単位の購入が割安になるケースが多いです。一玉購入することで下処理の手間がかかりますが、コスト削減のメリットが大きくなります。
鍋料理の人気、鍋メニューの差別化
鍋料理は飲食店の冬季売上を左右する重要な柱となるメニューであり、仕入れから提供までの一連のプロセスでプロフェッショナルな対応が求められます。白菜というコストパフォーマンスの高い食材を最大限に活用することで、競争力のある商品を提供し、顧客満足度を向上させることが可能です。
他店との差別化を図るには、地域の特産品や季節感を取り入れた鍋メニューを開発することが効果的です。例えば、旬の白菜をベースに地元産の魚介類や肉を組み合わせた鍋料理を提案することで、地域密着型のマーケティングが可能です。また、ヘルシー志向の顧客向けに低カロリーのスープ鍋やビーガン向けの鍋料理を取り入れることで、多様化するニーズに応えることができますので、提案の幅の広さとコストの削減両面で活用できるのが白菜と言えるでしょう。
まとめと今後の展望
12月は、白菜の旬を迎えると同時に、鍋需要のピークを迎える重要な時期です。産地リレーや価格動向を理解し、業務用野菜卸を活用した仕入れ計画を立てることで、安定的かつコスト効率の良い調達が可能になります。また、白菜を使用した多様なメニューを提案することで、顧客満足度を向上させると同時に、店舗の利益増加にも繋がるでしょう。
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