2024年9月新じゃがの期間って秋にもあるの?どこのじゃがいも生産地が新じゃが?

「新じゃが」の期間とは、新しいじゃがいもが収穫される時期を指します。なので、旬の新鮮なじゃがいもであればいつでも「新じゃが」と言うことができるとも言えます。通常、新じゃがは春から初夏にかけて出回るように表現されており、3月から6月頃が一般的な「新じゃが」のシーズンです。この時期に収穫されるじゃがいもは、まだ皮が薄くて柔らかく、水分が多いのが特徴です。

ただし、地域によっては若干の差があり、特に北海道では8月から9月にかけて新じゃがが出回ることもあります。この新じゃがの期間と地域によっての旬の時期のちがいについて今回はご紹介しています。

 

新じゃがと通常のじゃがいものちがい

新じゃがのメリット

・皮が薄くて調理が簡単

・水分が多くてみずみずしい

・甘みと風味が豊か

・栄養価が高い

・軽い風味で色んな料理と相性がいい

新じゃがはみずみずしく、皮がうすく、皮をむかずにそのまま食べられます。軽く洗えば皮をむかずにそのまま調理可能なので調理時間が大幅に短縮できます。

秋に採れて貯蔵されている通常のじゃがいもとは違う味や食感があり人々に好まれています。水分量は品種によって違いがありますが、早めに収穫された新じゃがは、水分の量が多くなります。水分が少ないほど、食べた時の食感がホクホクしていますが、水分が多いと荷崩れしにくいという特徴があります。

じゃがいもに多い栄養素といえば、免疫力を高めたり、美肌作りに貢献するビタミンC 。そのビタミンCの含有量が、新じゃがは通常のじゃがいもに比べておよそ4倍も含まれています。ビタミンC は収穫後時間が経つにつれて減少する傾向にあるため、収穫後すぐに出荷される新じゃがには、じゃがいもよりも多くのビタミンCが残っているという理由です。また皮ごと調理が可能なため、皮に含まれるビタミンやミネラルなども、くまなく栄養を摂ることができます。

 

新じゃがの生産地、それぞれの時期は?

日本は南北に長く、中央部には山岳地帯がある我が国では、気象条件が緯度や高低差に応じ異なっており、それらを利用して比較的冷涼な時期に、様々な産地でじゃがいもが生産されています。

一般的に春先によくメディアなどで取り上げている新じゃがは、九州が主な産地となっていて、長崎県、鹿児島県などで、1~3月に作付し、5~7月にかけて収獲する「春作」、9月に作付し、11~12月に収穫する「秋作」、10~12月に作付し2~4月に収穫する「冬作」と分かれていて冬作のものが新じゃがになっています。

特に春の新じゃがは全国に出荷され人気があります。早ければ1月から鹿児島産の新じゃがが出荷されます。その後、4月~5月の春には長崎産が出荷されます。以後、季節が進むにしたがって生産地は順次日本列島を北上し、7月には北海道へと移行していきます。

ですので、今の時期は北海道産のじゃがいもが旬として市場に出回ってきますので、北海道産のじゃがいもが現在「新じゃが」と言えるということになります。

●北海道

じゃがいも生産量・収穫量とも全国1位。作付面積は全国の約7割、収穫量は全国の約8割を、北海道が占めており、男爵やメークインを中心に約50もの品種が作付けされています。貯蔵によって年中出荷を可能にしているため、じゃがいもといえば北海道産というイメージが持たれている理由の1つです。まさにこれからの秋が旬となります。

 ●鹿児島県

赤土という特殊な土壌で育てた赤土じゃがいも、さらに新じゃがのゴールドというブランドじゃがいもが存在します。1月には徳之島・種子島から、出水地区の5月まで鹿児島県内でも産地リレーして出荷されている珍しい地域です。

 ●長崎県

じゃがいもは、約400年前の慶長年間(1600年前後)にインドネシアのジャカルタから長崎に入ったと言われていますので、日本のじゃがいも発祥の地は長崎県なのです。狭い海岸線の耕地も段々畑で活用し、島原半島全体が一大産地になっています。アイユタカ・さんじゅう丸など長崎独自の品種も栽培しています。

 ●静岡県

箱根西麓や三方原台地が代表する産地で、温暖な気象と肥よくな土壌という条件に恵まれ、最高の品質を誇ります。「三方原男爵」で名の通ったブランドじゃがいもです。徹底した風乾・選果選別が行われています。一つ一つセンサーにかけ、でんぷん含有量の基準を満たしものだけを出荷しているので、品質・食味での人気があります。

 ●千葉県

6月~7月にかけての北海道産が最も少なくなる時期、千葉県のじゃがいもが出回る時期となります。中心品種は早生白・とうや。作付け面積の大部分で加工向け原料を栽培しています。

 ●茨城県

中心品種はとうや、メークインですが加工用でのじゃがいもが多く栽培されており、西南暖地産と北海道産の間をつなぐ産地です。

 

産地リレーとは?

実は、今回「新じゃが」の産地が季節の移り変わりとともに変化していくことは産地リレーが関係しています。

この「産地リレー」という言葉は、飲食店の皆様が野菜を仕入れる際に非常に重要なキーワードになりますので、ぜひ今回覚えていただければと思います。

産地リレーとはその旬を迎える時期が場所により異なるということを前提として全国各地で旬となる時期をリレーしていくことで、一番おいしい野菜を常に提供することができる方法になります。

例えば、じゃがいもでは主な産地として知られるのが北海道ですが、北海道のじゃがいもは秋が最も旬の季節としていて9月~12月の4か月間で年間の約55%出荷しています。通年じゃがいもを出荷している北海道といえども、旬以外の季節は生産が少なくなります。

そこで、秋の終わりから冬にかけてじゃがいもを栽培する地域にバトンを渡します。その地域とは鹿児島県や長崎県など九州地方です。

そして、その次は冬から春にかけて静岡県、千葉県からのじゃがいもの出荷が多くなってくるように日本列島をスライドしていきますこうして産地をリレーすることで一年中じゃがいもが食べられるということになります。

こうした産地リレーをすることで得られるメリットは一年中食べられるというだけでなく、安定した価格で一年中提供できるということもメリットとなります。多くの野菜が飲食店や食卓に並ぶまでにはこのような産地リレーという仕組みが必ず関与しているのです。

 

今回は秋の新じゃがについてご紹介しました。弊社「アジアインタートレード」では取組を行っております。全国100以上の野菜卸から一度に仕入れ価格を比較して新鮮な国産野菜を配送することができます。全国の卸売市場を対象としていますので、お近くの市場からお目当ての野菜を最適価格で仕入れ、配送を受けることを可能にしました。お役に立てるかと思いますので一度ご覧いただければ幸いです。

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