2024年8月とうもろこしの生産1位は北海道、2位は?

夏は新鮮で風味豊かな野菜が豊富に出回る季節です。特にとうもろこしは、今旬となっている代表する野菜の一つとして、多くの飲食店のメニューに取り入れられています。本記事では、飲食店の仕入れ担当者をターゲットに、野菜卸業者の立場から、夏のおすすめ野菜としてのとうもろこしの魅力と仕入れのポイントについてご紹介しています。特に、旬で盛んな生産地をターゲットに仕入れすれば価格を抑えることができますので、参考にされてみてください。

 

とうもろこしの生産シェア

とうもろこしの生産は世界ではアメリカがダントツの1位33%、次点が中国22%となっていて、日本の消費量のほとんどは輸入に頼っています。食用だけでなく飼料、加工用などの含まれているデータとなりますが、新鮮でおいしいとうもろこしを調達するには国内産も検討したいですよね。

とうもろこし生産量の日本一は北海道で、全国シェアは約60%です。産量1位の北海道、2位の千葉県7.8%、3位茨城県6.2%の3道県あわせて、国内生産量の70%を超えるシェアで生産しています。

なぜ、北海道でとうもろこしの生産が盛んかというと、北海道は夏の気温が比較的涼しく、また長い日照時間を持っています。これにより、とうもろこしの生育に適した環境が整っています。よって、他の日本の地域とちがう時期に出荷もできるなどメリット気候的なメリットも高いですが、土壌も肥沃で水はけが良いため、何よりとうもろこしの栽培に適している環境があることが大きいです。さらに、日本国内でも広大な農地を有しており、広い面積で農作物を栽培できるため、大規模なとうもろこしの栽培が可能ということから政府の援助もありブランドとうもろこしの開発や色々な支援がされていることで盛んとなっています。

 

とうもろこしの生産がなぜ千葉、茨城県で盛ん?

千葉県と茨城県がとうもろこしの生産に適している理由は、その地理的・気候的条件、広大な農地、先進的な農業技術、そして充実した農業支援プログラムと市場へのアクセスの良さにあります。これらの要因が相まって、両県は全国有数のとうもろこし生産地となっています。

●千葉県

・温暖な気候: 千葉県は温暖な気候に恵まれており、年間を通じて適度な気温と降水量があります。これにより、とうもろこしの栽培に理想的な環境が整っています。

肥沃な土壌: 千葉県の土壌は肥沃で、水はけが良いため、とうもろこしの根がしっかりと張り、栄養を吸収しやすい環境が整っています。特に、利根川沿いの地域は農業に適した土地として知られています。

・早期栽培: 千葉県では、温暖な気候を利用して、他の地域に先駆けてとうもろこしの栽培を開始することができます。これにより、全国市場にいち早く新鮮なとうもろこしを供給できるため、競争力が高まります。

・農業支援プログラム: 千葉県では、農業支援プログラムが充実しており、農家に対する技術指導や資金援助が行われています。これにより、農家は安心して高品質なとうもろこしの生産に取り組むことができます。

・市場へのアクセス: 千葉県は首都圏に近く、東京や横浜といった大消費地へのアクセスが良好です。新鮮なとうもろこしを迅速に市場に供給できるため、消費者からの高い評価を得ています。

 

●茨城県

・広大な農地: 茨城県は広大な農地を持ち、農業が盛んな地域です。とうもろこしの栽培面積も広く、大規模な生産が可能です。広い農地で効率的な農業経営が行われているため、安定した供給が可能です。

・適度な降水量と気温: 茨城県もまた、年間を通じて適度な降水量と気温があり、とうもろこしの栽培に適しています。特に夏季の気温が高く、日照時間が長いため、とうもろこしが甘く育ちやすい環境が整っています。

・先進的な農業技術: 茨城県では、先進的な農業技術を積極的に導入し、高品質なとうもろこしの生産に努めています。例えば、効率的な灌漑システムや土壌管理技術を取り入れることで、生産性を高めています。

・地域ブランド化: 茨城県では、地域ブランドとしてのとうもろこしの価値を高めるための取り組みが行われています。これにより、消費者に対して茨城県産とうもろこしの認知度を高め、高い評価を得ています。

・物流ネットワーク: 茨城県もまた、首都圏へのアクセスが良好で、広範な物流ネットワークを活用して新鮮なとうもろこしを迅速に供給しています。これにより、品質の高いとうもろこしを安定的に提供することが可能です。

とうもろこしの仕入れポイント

●品質の見極め方

とうもろこしの品質を見極めるためには、以下のポイントに注意してください。

・見た目:粒がぎっしりと詰まっており、色が鮮やかな黄色であることが理想です。粒の間に隙間がなく、均一な大きさであることが新鮮さの証です。

・ひげの状態:ひげが茶色く枯れており、乾燥しているものは避けるべきです。新鮮なものはひげがしっとりとしていて、軽く引っ張るとすぐに取れる程度が良いでしょう。

・皮の状態:皮がしっかりとしていて、鮮やかな緑色をしていることが重要です。皮が乾燥していると、中の実も乾燥している可能性があります。

 

●保存方法

とうもろこしは鮮度が命です。収穫後、時間が経つとともに甘みが減少してしまいます。仕入れたとうもろこしは、できるだけ早く使用することが望ましいです。冷蔵保存する場合は、皮付きのまま新聞紙に包み、冷蔵庫の野菜室で保存します。また、すぐに使わない場合は、皮をむいてラップで包み、冷凍保存すると長持ちします。

 

●信頼できる仕入れ先

仕入れ先選びも重要なポイントです。新鮮なとうもろこしを安定して供給できる信頼できる農家や業者との取引を確立することが大切です。生産量1位の北海道産のとうもろこしは特に評価が高く、安定した品質が期待できます。信頼できる仕入れ先を確保することで、常に高品質なとうもろこしを仕入れることができます。

 

とうもろこしの栄養価は?

とうもろこしは栄養価が非常に高い野菜です。ビタミンB群やビタミンC、食物繊維、ミネラル(特にマグネシウムやカリウム)が豊富に含まれています。ビタミンB群はエネルギー代謝を助け、ビタミンCは抗酸化作用があり、免疫力を高めます。また、食物繊維は腸内環境を整える効果があり、便秘予防に役立ちます。これらの栄養素は、健康志向の顧客にもアピールできるポイントです。また、あまり知られていませんが、タンパク質が豊富に含まれています。

 

(100gあたりのタンパク質量)

・とうもろこし: 約3~4g

・ブロッコリー: 約2.8g

・ほうれん草: 約2.9g

・カリフラワー: 約1.9g

・グリーンピース: 約5.4g

・キャベツ: 約1.3g

・レタス: 約1.4g

・キュウリ: 約0.7g

目安として一般的に高いと言われる野菜の100gあたりのタンパク質を書き出してみました。これらの数値はあくまで目安であり、実際の値は野菜の品種や成長条件などの個体差によって変動は出ると考えてください。一般的に生のとうもろこしのタンパク質含有量は、乾燥重量基準で約9%から14%程度とされています。とうもろこしは冷凍や缶詰より、ゆでて食べる方がタンパク質を多くとれます。タンパク質をたくさんとりたいのであれば、ゆでて食べるのがオススメです。

 

今回は、とうもろこしについてご紹介しました。弊社アジアインタートレードでは、全国100以上の中央卸売市場から最安値を比較して、最寄から仕入れることができるお手伝いをしております。野菜の価格高騰のような厳しい環境でも、お役に立てる情報があるかと思いますので、ぜひご覧いただければ幸いです。

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