甘みが強く、風味が豊かな新玉ねぎの季節がもうすぐ終わりなので価格もお買い得であることが増えてきました。新玉ねぎは、玉ねぎが若いうちに収穫されるため、皮が薄く、水分が多く、甘みが強く、風味が豊かです。生で食べたり、サラダなどの料理に使うと、さっぱりとした爽やかな味わいが楽しめますので毎年楽しみにされている方も多いかと思います。玉ねぎは1年中調達できる野菜ですが、一時期だけに出回る新玉ねぎがあります。柔らかくて甘味があり、生食でも美味しいので旬を楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。今回はそんな季節感のあるメニュー提案のお手伝いになる新玉ねぎの知識についてご紹介していきます。その中でもさらに、春先にしか食べられない葉たまねぎはご存知でしょうか?今回はめずらしい野菜の葉たまねぎについてご紹介しています。
葉玉ねぎと新玉ねぎのちがいは?
葉たまねぎとは? 玉ねぎの玉の部分が、ふくらむ前に若どりしたのが葉たまねぎです。 葉は甘く柔らかいので、玉ねぎになる部分だけでなく、葉も美味しく食べてることができます。 実は普通の玉ねぎと、葉たまねぎでは種は同じ品種のことが多いです。葉玉ねぎは、成長途中の玉ねぎを収穫したものなので、品種はまったく同じものですが、 葉玉ねぎの玉の部分は、玉ねぎと比べると辛味や香りが少なく甘味があり、生のまま食べてもにおいが気になりません。 玉ねぎとの大きな違いは、葉の部分も食べることができる点。 葉の部分もやわらかく甘味を含んでいるのが特徴です。
新玉ねぎの定義とは?
普通の玉ねぎとの大きな違いは収穫してから消費者に届くまでの期間が違いになります。新たまねぎは、収穫後に乾燥処理をしないで出荷されていて、普通のたまねぎは、春に収穫したたまねぎの表皮を乾燥させ保存性を高められているものです。
となると、新玉ねぎを乾燥させて長期保存しておくと、普通のタマネギのようになるというのいう疑問が生まれますが、答えは普通の玉ねぎと同じようになります。厳密に言うと、普通の玉ねぎの品種は国内で多く出回っているものは黄玉ねぎで、新玉ねぎの主な品種は白玉ねぎ、黄玉ねぎと少し品種が違うものもあります。新玉ねぎを乾燥させて保存すると普通の玉ねぎのようになるのは品種が同じ黄玉ねぎの場合のことを指していると考えられます。
ちなみに、白たまねぎは保存性が効きにくいので、長期保存には向きません。新玉ねぎは収穫されてからすぐに出荷されるために、水分量が多い状態になっています。水分量が多いため、日持ちはしません。乾燥させた普通の玉ねぎはしっかりとした固い茶色い皮に包まれ、中身の果肉も栄養濃度が上がり、深見のある味わいになります。一方で、新玉ねぎは薄くやわらかな皮に包まれ、軽やかなみずみずしさが持ち味です。
玉ねぎは、多くの地域で前年に植え込み、冬を越して春に成長します。地域により違いはありますが、どこの地域でも梅雨時となる6月までには収穫することとなり、秋に収穫されるところは非常に少ないです。新玉ねぎは3~5月と早取りされるため、旬を迎えるのが春となります。
春が旬と言われる新玉ねぎは、先ほどもご紹介した白玉ねぎという品種が主です。白玉ねぎは水分が多く、乾燥させるのに不向きなので長期保存も難しい品種。そのため、新玉ねぎは春が旬としてよく見かける理由となっています。
新玉ねぎは水分が多いため、みずみずしさとシャキシャキとした食感を楽しむためにサラダなどの生食が人気です。また、辛味が少なく甘味が強いのが特徴なので生食はもちろんですが、火を通すことでさらに甘味が増すので、スープなどに使用されるのも人気となっています。
新玉ねぎには糖質、カリウム、カルシウム、ビタミンB1・B6・C、食物繊維などの栄養が含まれていて、その中に硫化アリルといった栄養成分があります。硫化アリルは、玉ねぎ特有の匂いや辛味の成分なのですが、消化液の分泌を促進、新陳代謝を盛んにし、血液をサラサラにする働きがあるので、高血圧や糖尿病などに高い効果が期待できるとも言われています。硫化アリルは、水に溶けやすく熱に弱いので、硫化アリルを効率よく摂りたいなら生食がオススメです。
葉玉ねぎとは?
「葉玉ねぎ」はネギの一種で、主に茎の部分が長く、葉っぱの部分が短く太い形状をしているもので、葉付きのまま若い状態で収穫した玉ねぎです。一般的な玉ねぎは、玉の部分(鱗茎部)が大きくふくらみ、葉が枯れてから収穫しますが、葉玉ねぎは成長途中に葉ごと収穫します。そのため、長ねぎのような葉と小さな玉ねぎの部分の両方を味わえるのが特徴です。通の玉ねぎが9月中旬に種をまいてから約8ヶ月間で収穫するのに対し、葉たまねぎは8月中下旬に種をまいてから、わずか約4ヶ月半で収穫となります。
葉たまねぎは、普通のネギと比べて香りがよく、シャキシャキとした食感があります。また、ビタミンCや食物繊維が豊富で、栄養価も高いと言われています。
玉ねぎとの大きな違いは、葉の部分も食べることができる点。葉の部分もやわらかく甘味を含んでいるのが特徴ですよ。
葉は長ねぎよりやや肉厚で太め。甘味があってやわらかく、少し粘り気もあります。また、玉の部分は辛味が少なく水分が多めです。旬の時期は1月から3月頃までなので、そろそろ市場ではお見かけしにくくなります。
葉玉ねぎの多くは白玉ねぎの早生種を用いますが、黄玉ねぎの間引きで生じたものを出荷していることもあります。
特に、千葉県の長生郡白子町や長生村は、九十九里南部の砂質土壌が玉ねぎ栽培に適していて、葉玉ねぎも多く作られています。
ビタミンCの含有量:葉玉ねぎは、通常の玉ねぎに比べてビタミンCの含有量が多い傾向があります。ビタミンCは、免疫力を高める働きや、コラーゲンの生成を促す効果があります。
カルシウムの含有量:葉玉ねぎには、通常の玉ねぎに比べてカルシウムの含有量が多い傾向があります。カルシウムは、骨や歯を丈夫にする働きがあります。
食物繊維の種類と含有量:通常の玉ねぎには、水溶性食物繊維が多く含まれています。一方、葉玉ねぎには、不溶性食物繊維が多く含まれています。不溶性食物繊維は、腸内環境を整えたり、便通を促す効果があります。
カロリーの差:葉玉ねぎには、通常の玉ねぎに比べてカロリーが低い傾向があります。
以上のように、通常の玉ねぎと葉玉ねぎには、主にビタミンCやビタミンK、βカロテン、葉酸、カルシウム、食物繊維の含有量や違いがあります。鱗茎部分には通常の玉ねぎ同様、硫化アリルやケルセチンが含まれています。どちらも栄養価が高く、健康に良い食材、色んなメニューに取り入れることができるので旬を楽しみたい野菜ですね。
美味しい葉玉ねぎは
白い肥大部分がややふくらんでおり、しまっていて弾力とツヤのあるもの。玉が肥大しすぎておらず、葉の部分のボリュームがあり、葉物の素材としても、十分楽しめるもの
白い肥大部の切り口が変色していないもの葉は先まで緑色で鮮明なもの
がポイントになっていて、酢味噌で和えたぬたで楽しまれることが有名な料理です。
葉玉ねぎで有名な産地は?
葉玉ねぎは、九十九里浜の南部に位置する長生郡白子町と長生村で盛んに栽培されており、千葉県は日本一の生産地です。
ミネラル豊富な砂質土壌と塩分をたっぷり含んだ潮風が、玉ねぎ栽培に適していたため、昔からたくさんの玉ねぎが栽培されていました。
葉たまねぎの始まりの歴史は、かつて暖冬で生育が進みすぎた玉ねぎが次々に分球(玉ねぎが株別れしてしまう現象)して、売りものにならなくなってしまった際に始まりました。農家では「葉ごと食べる若どりの玉ねぎ」を食べる文化があったのでこれを出荷したのが始まりとされています。
以来、甘く肉厚で栄養価も高い若どりの玉ねぎは、冬から春先にしか食べられない貴重な野菜として親しまれています。
長生郡生まれの葉を食べる玉葱なので「ながいき葉玉ねぎ」と名付けられ、ブランド野菜となっています。
今回は、今お買い得に購入できる新玉ねぎとさらにその中でも梅雨前までの時期にしか調達できない、葉玉ねぎについてご紹介いたしました。
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