急激な物価高が始まって1年以上経過してしまいましたが、野菜の調達はいかがでしょうか?円安になると理屈では輸入されることが多い野菜は価格が高くなります。国内の野菜も原油高から輸送コストが上がっていたりなど影響は出ていますよね。今回は特に円安影響が出ているこれから旬の野菜、かぼちゃについて紹介しています。
かぼちゃの輸入状況は?
日本はかぼちゃの主要な生産国であり、国内の農家や農業生産者によって多くのかぼちゃが生産されています。地域や季節によって生産量には変動がありますが、一般的に8月から収穫が始まるのでまさにこれから国内産のかぼちゃは旬の時期を迎えます。
そして輸入かぼちゃは、国内産と比較して季節による影響を受けにくい場合が多いため、国内で旬以外の季節に安価で調達する際であったり、冷凍野菜として使用されることが多いです。
例えば、東京都中央卸売市場の取扱量ではかぼちゃ取扱量が輸入かぼちゃ全体の15%ほどと言われています。私たちのイメージよりもかぼちゃは輸入されているものが多いですよね。
かぼちゃはどのような国から輸入されている?
農林水産省によるとかぼちゃの輸入量は合計で9万6千トンです。
主な輸入先は、輸入量の多い順に、ニュージーランド(55%)、メキシコ(40%)、韓国(2%)となっています。
その他にもオーストラリア、アメリカ、中国、台湾などから輸入されることが多いです。
かぼちゃはなぜ円安の影響を受けるの?
例えば、日本のかぼちゃ輸入をアメリカドル(USD)で考えてみましょう。
仮にある年の初めに、1USD = 100円の為替レートで日本にかぼちゃを輸入していたとします。この時、1ドルあたりのかぼちゃの価格は100円となります。そして、円安が進行し、1USD = 110円になった場合を考えてみましょう。
為替レートが1USD = 110円になると、かぼちゃの輸入業者は1ドルあたりのかぼちゃの価格を100円から110円に変更する必要があります。つまり、ドル建ての価格が変わらないままであれば、円で支払う日本の消費者にとって、かぼちゃの価格は上昇します。
そして、元々1ドルあたり100円の価格だったかぼちゃが、円安によって1ドルあたり110円になった場合、日本の消費者は1つのかぼちゃを100円から110円で購入しなければなりません。このように、円安が進行すると、輸入かぼちゃの価格が上昇して、日本の消費者に影響を及ぼすことになります。
ここからさらに、原油高、人件費高などの輸送コストが上乗せされていきますので近年の物価高につながっているわけです。
そして、生産野菜のおもな輸入品目は、たまねぎ、かぼちゃ、にんじん、ねぎ、ごぼうの5品目で、全体の7割を占めています。 輸入される野菜のうち生鮮野菜は27%となっていてかぼちゃは輸入野菜の上位となっているため影響も受けやすいと考える必要があります。
かぼちゃを国内、輸入品問わず安く調達する方法
かぼちゃだけに関わらず、野菜を安く調達する方法は業務用野菜卸の活用となります。
業務用野菜卸とは、大量の野菜を業務用として販売する卸売業者のことです。これらの卸売業者は、農家や野菜生産者から野菜を仕入れ、レストランや飲食店、工場などの大量消費者に販売します。
業務用野菜卸の1番のメリットは、品質の良い野菜を安価な価格で提供することができます。また、卸売業者は野菜を農家から仕入れて小口配送や加工などしてから販売するため、顧客は簡単に扱いやすい形で野菜を調達することができます。
さらに、価格面でもメリットがあり、業務用野菜卸は直接野菜を大量に仕入れていますので、農家さんとの価格や取引条件の交渉にも優れています。大量の販売により、卸売業者は生産者からの値段の圧力を抑えることができるので、業務用野菜卸を活用することで、より安価な価格で野菜を調達することができます。
飲食店にとって安定供給と適正価格での調達は生命線とも言えます。弊社アジアインタートレードでは、全国100以上の中央卸売市場から最安値を比較して、最寄から仕入れることができるお手伝いをしております。野菜の価格高騰のような厳しい環境でも、お役に立てる情報があるかと思いますので、ぜひご覧いただければ幸いです。