日本中に寒波が到来していて積雪の地域も多数発生していますね。野菜の生産には雪の中で保存する方法があるのはご存知でしょうか?秋時期に収穫する予定のニンジン、ダイコン、キャベツなどの野菜を収穫せずに、そのまま雪の中に寝かせることで春先まで野菜を保存しておけるのです。今回はこの雪下野菜についてご紹介しています。
雪下野菜とは?
雪の多い地域では、昔からの生活の知恵として、冬場の積雪で野菜の育成ができないため、秋のうちに収穫した野菜を雪の中に埋めて保存する雪室野菜で、食料として保存していたことが雪下野菜の由来です。雪下野菜の主な産地は山形県になります。そして、そのなかでも山形市、天童市、寒河江市、河北町、村山市といった地域が特に盛んです。これは内陸部の平野なら積雪量が多くても50cmほどなので、積雪があっても手作業で掘り起こすことが可能なので定期的に貯蔵した野菜を供給できることが理由です。
かつて、この積雪が少ないエリアで野菜を貯蔵しておくことで、積雪が多くて野菜などの食料が確保できない地域へ、供給することから始まりました。以上のような貯蔵の需要があったことから、独自の野菜の雪下越冬技術が高まっていって現在の雪下野菜の形になっています。
雪下野菜はなぜ甘い?
雪下野菜が通常の野菜よりも甘いのは糖度が上がるからだと言われている場合がありますが、実は糖度はほとんど変わりません。では、なぜ雪下野菜は甘くなるのでしょうか?
あまりに寒くなる野菜は細胞が凍結してしまうので、凍らないよう自己防衛本能が働きます。野菜の主成分であるデンプンは氷点下になると凍り始めるので、野菜自身の酵素を働かせてデンプンを糖に変えます。糖は約ー10度まで凍結しないため、デンプンから糖化した野菜は凍らずに生存するという仕組みです。
雪国では外気がー10度になることはよくありますので、雪下野菜として覆っている雪が外気から野菜を守って、さらに適度に湿度が90%以上もある環境で、野菜の鮮度が落ちずに貯蔵にも向いている状態になります。
デンプンが糖に変わると甘くなる理由については、デンプンが分解されるとマルトースという甘味成分に変化します。マルトースは麦芽糖ともいい、水あめの主成分とされるほど甘みのあるものになります。ご飯をよく噛んでいると唾液の消化酵素でデンプンが分解されて糖になって甘みが出てくるのと同じ原理です。
北海道で盛んな越冬キャベツとは?
「越冬キャベツ」が有名な北海道和寒町では、偶然の出来事がきっかけだったと言われています。今から約40年前、キャベツが豊作の為に市場価格が暴落し、出荷しきれず残ったキャベツを仕方なく畑に放置しました。そして、雪が解けて春を迎えた頃、まだ青々としているキャベツが畑に並んでいるのをみて、食べてみたところその甘さに驚き、商品化しようと品種改良を重ね、甘くて美味しい越冬キャベツのブランド化に成功したのだそうです。雪の下から掘り出したキャベツは、自らを寒さから守るために作り出すアミノ酸が増す上、よく冷えていてシャキシャキとした食感も楽しめるのが魅力と言われています。北海道では、その他にも雪下にんじん、越冬だいこんなどが有名です。
今回は、積雪にまつわるブランド野菜の雪下野菜をご紹介しました。弊社アジアインタートレードでも、品質や安定した供給ができる業務用野菜卸の取組を行っております。全国100以上の卸値を検索して比較することで、価格が安く、より店舗に近い卸先からの配送することが可能で、新鮮な野菜が手に入ります。低価格と新鮮を両立した食材を仕入れるお手伝いを行っておりますので、お役に立てる情報があるかと思います。ぜひご覧いただければ幸いです。お役に立てる情報が多いかと思いますので1度ご覧いただければ幸いです。