キャベツを小さくしたような見た目の芽キャベツをご存知でしょうか?お正月に飾る文化もある葉ボタン、青汁やスムージーで見かけるケール、そして芽キャベツは通常の私たちがスーパーで見かけるキャベツとはちがう品種なのです。一般的なキャベツは丸くなることがほとんどで、結球種と言います。今回は現在が旬の真っただ中の芽キャベツについてご紹介しています。
芽キャベツの生産ランキング
芽キャベツ生産量の日本一は静岡県で、全国93%を生産して賄っています。生産量1位の静岡県、2位の山形県、3位神奈川県の3県合わせて、国内生産量の約96%を生産していますので、私たちが見かける国産の芽キャベツはほぼ静岡県産といって良いでしょう。
キャベツの原種は地中海沿岸ですが、芽キャベツはベルギーで作られた改良種です。キャベツ同様、冷涼な気候を好み、日本で栽培する場合は、夏の終わりに苗を植えたものが12月~2月頃までが旬となります。芽キャベツは「子持ちキャベツ」とも呼ばれ、茎に小さな球が50~60個程度びっしりとできます。芽キャベツは、茎に沿ってびっちり生える“わき芽”のことで、その形から「子持ちかんらん」ともいわれ、子孫繁栄の象徴としてお祝い事にも使われます。
なぜ芽キャベツは静岡県で生産が盛んなの?
芽キャベツの栽培を手助けするものに、「遠州のからっ風」という冬の季節風があります。遠州(えんしゅう)とは、静岡県西部に当たる地域の呼称です。西から湖西市・浜松市・磐田市・袋井市・森町・掛川市・菊川市・御前崎市の8つの市町から構成されます。
日本海から3,000m級の南アルプスを越えて吹き付ける風は、山を越えるときに空気中の水分が雨や雪となるため、越えてからの空気はとても乾燥しています。「遠州のからっ風」が吹く地域は湿度を苦手とする芽キャベツにとって最適な環境で、栽培が盛んに行われています。
また、静岡は有数の茶どころですが、茶葉の収穫後、芽キャベツなど冬場の作物を植える農家さんもいるそうです。芽キャベツなどの作物を夏に植えて、11月後半から3月にかけて収穫しますので、寒さで甘みが増してきたちょうど今の季節が、旬の盛りです。3月で終わる理由は、暖かくなると、モンシロチョウが卵を産み付け、青虫に食べられてしまうからです。
芽キャベツの栄養効果
・美容
・がん予防
・バストアップ
・血糖値を下げる
・便秘の予防・改善
・風邪や感染症の予防
・胃の痛み・潰瘍に作用
芽キャベツと一般的なキャベツ、どちらもアブラナ科の植物という共通点はありますが、全くの別物になります。芽キャベツはキャベツの小さい時期に収穫したものではなく、芽キャベツとしてキャベツの仲間であるケールから品種改良されたものです。栄養面に関しては、芽キャベツ・キャベツ共に同じようなビタミンC、Kのような栄養素を含んでいるのですが、圧倒的に芽キャベツの方が栄養価が高いと言われています。美容に効果のあるビタミンCは芽キャベツの方が約4倍、βカロチンは約12倍もあります。見た目がかわいらしく、所謂「映える」料理が出来上がる上に栄養も豊富なのは言うことなしですね。
また、抗酸化作用があるカロテノイド(緑黄色の色素)の一種であるルテインを多く含んでいます。このルテインは、ブロッコリーに次いで含有量が多い野菜が芽キャベツと言われていて、強い抗酸化作用によってがん予防などの効果が期待できます。その他、キャベジンというビタミンUにあたる成分で、胃や十二指腸などに対する抗潰瘍作用があり、潰瘍の予防や治療に非常に高い効果があるそうです。
煮物、サラダ、シチューやスープなど万能な調理レシピがある芽キャベツですが、見た目にも栄養素としても体にやさしい野菜なのでぜひ旬の美味しさを楽しんでくださいね。弊社アジアインタートレードでは、全国100以上の卸値を検索して比較することで、価格が安く、より店舗に近い卸先からの配送することが可能で、新鮮な野菜が手に入ります。低価格と新鮮を両立した食材を仕入れるお手伝いを行っておりますので、お役に立てる情報があるかと思います。ぜひご覧いただければ幸いです。