今年もお盆のシーズンになりましたね。お盆は、正式には「盂蘭盆」うらぼんえと呼ばれます。 亡くなられた方やご先祖様が、あの世と)からこの世に戻ってくると言われている期間のことです。 故人が生前を過ごした自宅でお迎えして、再び戻っていくあの世での幸せ、冥福を祈る習慣ですので親戚が集まったりすることが多いですよね。本日はお盆の野菜にまつわる話をご紹介しています。
きゅうり、なすを飾るのはなぜ?
きゅうり、なすに割りばしが刺さった飾り物が置かれているのを見たことがありますか?写真などでも一度は目にしたことが見たことがあるのではないでしょうか。これはお供え物として置かれていて「精霊馬」しょうりょううまと呼ばれるものです。
お盆は、亡くなられた先祖やご家族が一定の期間だけ、この世に連れ帰ってくると言われているものですが、限られた短いお盆の期間を安全に、そして少しでもこの世に長くとどまっていられるような願いがこめられています。
先祖をこの世に迎える「迎え盆」では早く呼び寄せるため、馬に見立てたきゅうりを飾ります。また、あの世にお見送りする「送り盆」のではたくさん荷物を運べるので、お土産をいっぱいのせて帰ってもらうため牛に見立てたなすを飾ります。地域によって異なる場合もありますが、代表的な精霊馬の考え方となっています。
きゅうりもなすも夏が旬の野菜で日本全国でかつては盛んに栽培されていて入手しやすい定番野菜です。旬のおいいしいものをお供えするという意味でも活用されていたと言われています。
お盆が終わったあと、精霊馬はどうするの?
お盆は様々なお供え物があると思いますが、食べることが供養になるものが多い中、精霊馬は食べないようにして下さい。ご先祖様を運んできた役目に感謝して処分することが供養になります。
かつては、川に流したり、地域のお寺で燃やして供養していましたが、現在では塩で清めた後に半紙で包み、燃えるごみとして処理する方法が多く用いられています。
ほおずきやさとうきびの例もある
中にはほおずきを飾る地域もありますが、こちらはお盆のはじめに先祖の霊が迷わずに家に帰ってこれるように、迎え火という道しるべとなる提灯を飾ることを表しています。ほおずきは提灯に似た形をしており、鮮やかな赤色で灯りを連想させます。この意味から、ほおずきは迎え火の提灯の役割を果たすものと考えられています。
また、沖縄のような地域ではさとうきびを送り盆の際、先祖が帰るときに使う「杖」に見立ててお供えしていることがあります。
旬の野菜きゅうり、なすの効能
きゅうりは成分の90%以上が水分のため、栄養価はあまり高くありませんが、ミネラルが含有されています。中でもカリウムが豊富なため、夏ばてやむくみの防止に効果がある野菜です。きゅうり独特の青臭さは「ピラジン」という成分で、血液をサラサラにする効果があり、血栓の予防効果があり心筋梗塞や脳梗塞を予防する効果があるとされています。
なすも同様に90%以上が水分の野菜です。なすの皮部分には「アントシアニン」というポリフェノールの一種が含有されており、高い抗酸化作用があります。目や肝臓の働きを活性化させる効果や、血圧の降下、コレステロール値を下げて動脈硬化などを予防する効果があるとされています。また、「クロロゲン酸」という成分もあり、アントシアニンと同様に高い抗酸化作用があります。
きゅうりとなすについては過去にブログで紹介している記事があるのでぜひご覧になってくださいね。
今回はお盆シーズンの野菜にまつわる話をご紹介しました。弊社「アジアインタートレード」では取組を行っております。全国100以上の野菜卸から一度に仕入れ価格を比較して新鮮な国産野菜を配送することができます。全国の卸売市場を対象としていますので、お近くの市場からお目当ての野菜を最適価格で仕入れ、配送を受けることを可能にしました。お役に立てるかと思いますので一度ご覧いただければ幸いです。