遺伝子組み換えと聞くとなんとなく、悪いイメージをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?スーパーへ行くと同じ野菜でも品種名がちがったり、色や形がちがったり、様々な野菜が並べられていますよね。私たちが食べているほとんどの野菜は、昔から今のような形や味だったわけではありません。味を良くするためだったり、収穫しやすくしたり、害虫に強くしたり、様々な工夫と努力を重ねて今の野菜の形があります。今回は、そんな遺伝子組み換えについてご紹介しています。
遺伝子組み換えの野菜の種類は?
●大豆
●とうもろこし
●ジャガイモ
●セイヨウナタネ
●テンサイ
●パパイヤ
●アルファルファ
日本で見かける遺伝子組換え食品は輸入されている野菜がほとんどです。例えば豆腐や納豆の原材料名のラベルでよく見かけると思いますが、大豆(国産)と表示があれば、遺伝子組み換え作物のではありません。しかし、加工品によっては原材料のラベルに表示義務があるものとないものがあるため、例えば大豆なら醤油やマーガリンは表示義務はないため、ラベル記載されていないことも考えられます。他にも、加工食品については、主な原材料(原材料に占める重量の割合が上位3位まで&原材料に占める重量の割合が5%以上のもの)に当たらなければ表示が省略できます。そこで、遺伝子組み換えのメリットデメリットについて紹介していきましょう。
遺伝子組み換えのメリット
●味の向上
●栄養の増加
●収穫量の増加
●保存性の向上
●農薬、肥料の使用減少
遺伝子組み換えすることの最大のメリットは収穫量が増えることです。病気や害虫に強い遺伝子、良く育つ野菜の遺伝子をプラスすることで収穫量を増やすことができ、保存性も保ちながら、農薬や肥料の使用も抑えることを実現できます。また、野菜を育てる際に食用の部分だけに栄養を行き渡らせる工夫についても遺伝子組み換えで解決できます。このような遺伝子組み換えで品種改良をすることで、栄養価や味についても向上できるというメリットがあります。
遺伝子組み換え技術が進んでいるアメリカでは、国土が広いので輸送流通に時間がかかってしまいます。代表的な例として、トマトは1994年からフレーバーセーバートマトという名で世界で初めて商用栽培された遺伝子組み換えトマトが流通しました。
遺伝子組み換えのデメリット
●環境破壊
●生態系変化
遺伝子組み換え作物の普及によって、従来の環境や生物の多様性に影響を与える可能性もないとは言い切れません。農林水産省や環境省の検討で「生物多様性への影響が生じる可能性がある」と判断された場合は、試験の中止などの措置が取られます。遺伝子組み換え農作物と別の農作物の交雑に関しては生物多様性に影響を及ぼす問題ではなく、農作物の品質管理の問題としています。農作物は対象としておらず「栽培している非遺伝子組み換えの作物が、近くの農場の遺伝子組み換え作物の花粉を受粉したことで、遺伝子組み換え作物が育ってしまった」という問題に関しては、生物多様性の範疇外という訳です。遺伝子組み換え作物が予想を超えて拡散することで、在来の作物が育てられなかったり、生育が妨げられるという可能性はゼロではないというデメリットになります。
遺伝子組み換え野菜は安全なのか?
さまざまなデータに基づき、組み込んだ遺伝子によって作られるタンパク質の安全性や組み込んだ遺伝子が間接的に作用し、有害物質などを作る可能性がないことが確認されていますので、食べ続けても問題はありません。
例えば、Btタンパク質を含むとうもろこしを特定の害虫が食べると死にますが、その仕組みは、害虫の消化管がアルカリ性のため、Btタンパク質が活性化して、害虫の消化管の受容体と結合して作用を発揮するものです。人の胃は酸性で、消化管にBtタンパク質の受容体もないので、人が食べても影響はありません。
このような安全性の確認については厚生労働省へ、開発した品種ごとに安全性審査の申請をします。これに対し、厚生労働省は専門家で構成される食品安全委員会に安全性の評価を依頼し、食品安全委員会は安全性の評価を行います。最新の科学的知見に基づく評価の結果、その安全性に問題がないと判断した食品を厚生労働省が公表しますので、遺伝子組み換えと表示されている野菜についても日本で流通しているものに関しては安心して食べることができます。
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