いよいよ梅雨の時期も到来し食品の管理に気をつける季節ですね。野菜も同様に鮮度良く保つための工夫がより必要な時期です。じゃがいもの芽には毒があって危険ということは有名なので調理の際にも気を使っている方は多いと思いますが、皮が緑色になったじゃがいもは食べても大丈夫なのでしょうか?SNSでとても興味深いものを見つけたので、今回はじゃがいもが緑色に変色してしまう理由や、緑色のじゃがいもの危険性などじゃがいもの注意点をご紹介しています。身近なじゃがいもの知識を深めて安全に楽しんでいきましょう。
なぜじゃがいもが緑になるの?
「ジャガイモでチップス作ろうと思って剥いたら、まるでキウイのような色してた。母親は食べれるというけどなんか危険な香りがして、一応ネットで調べたら『食べるな』って書いてあった。『最悪死ぬ』って書いてあった」
「スーパーで袋詰めになって売られていた男爵いもです。購入した時は普通の状態で、何個か使ったあと、残っていたじゃがいもが緑化してしまいました。購入してから1~2週間ほど、蓋のない深めの段ボール箱に入れて保管していました。ここまで緑化したものは初めて見た気がします。かなり中の方まで剥いても、薄く緑がかっていました」
こちらがSNSで見かけた内容です。返信欄にはたくさんのアドバイスがありましたが、なかなかじゃがいもが緑色になることやその影響についてご存知の方は知らない方が多いようでした。
じゃがいもの皮が緑色になってしまう原因は、太陽や蛍光灯などの光にあたることにあります。調達して保存しているじゃがいもは、10℃程度の冷暗所で保存することが大切です。冷蔵すると糖の濃度が高くなり、揚げたり炒めたりすると「アクリルアミド」という有害物質ができる量が増えてしまいます。じゃがいもの芽には毒素が含まれていることは冒頭でご紹介したようによく知られていますが、この緑色に変色してしまった皮の部分にも同じ毒素が含まれています。こちらは「ソラニン」と呼ばれるもので、変色したじゃがいもを食べると吐き気や頭痛を感じるなど、体調を崩すと言われています。症状は食事した数分後から数日後に現れます。「ソラニン」は水溶性なので、切ってから水洗いすると少し流れ出るとも言われていますが完全に取りきることはできません。また、熱を加えても毒が消えることはないので、調理前に取り除いておくことが大切です。
じゃがいもの食中毒予防の対策
農林水産省のホームページで、じゃがいもによる食中毒を予防するための対策・動画マニュアルが掲載されています。
・じゃがいもの根茎が地面から外に出ないように土寄せすること。
・大きく育つように芽かきをすること。
・十分に熟して大きくなったものを収穫すること。
・収穫後に乾燥させる際には、長時間太陽の光に当てないこと。
・収穫後は暗くて涼しい場所に保管し、早めに消費すること。
・皮はできるだけむいて調理すること。
・苦味やエグ味のあるじゃがいもは食べないこと
調達するときにで芽が多いものや緑色になったところがあるじゃがいもは買わない、よけることが必要です。芽や緑色の部分は皮を厚めにむき、芽や緑色部分の周りも含めて取り除くこと。未熟な小型のじゃがいもを多量に食べないように対策していきましょう。
じゃがいもの保存方法
保存の方法についても農林水産省のじゃがいも食中毒対策のホームページで掲載されています。
・十分に熟して大きくなったジャガイモを収穫しましょう。
・ジャガイモに傷を付けないように取り扱いましましょう。
・ジャガイモの表面を乾かすときは、太陽の光に必要以上に長い時間当てないようにしましょう。
・表面を乾燥させた後のジャガイモは、暗くて涼しい場所に保管しましょう。
・収穫したジャガイモは早めに消費しましょう。
20℃以上の場所で発芽しやすくなるため、かごや通気性のよい袋に入れて、光のあたらない約10℃の涼しい場所で保存しましょう。また、2月〜4月に安く販売されているじゃがいもは、その前年に収穫されているものもありますので、長期保存には向いていない場合がありますから、早めの調理をオススメします。
今回はじゃがいもの注意点ついてご紹介しました。年中調達できて、値崩れもしにくいので重宝するじゃがいもなので、以上の点に注意いただいて美味しく楽しんでいきましょう。弊社「アジアインタートレード」では全国100以上の卸値を検索して比較することで、価格が安く、より店舗に近い卸先からの配送できる調達先を探す仕組みを使って飲食店の方々のお手伝いをしております。ご活用いただけるサービスもあるかと思いますので一度ご覧いただければ幸いです。