美味しんぼというグルメ漫画をご存じでしょうか?雁屋哲さん原作、花咲アキラさん作画で新聞社勤務の主人公が「究極のメニュー」を作るために奔走するというもので、アニメ化もされています。この漫画では野菜はもちろん、食品の知識や雑学が多数登場するので飲食店を営んでいる方にはとっても楽しめて、役立つ内容となっています。今回はこの美味しんぼで野菜の鮮度について語られた回があるのでご紹介しています。
百貨店の野菜の鮮度について
漫画の第三話で「野菜の鮮度」というタイトルの回になりますが、とある百貨店の生鮮コーナーの取材を行った際に、野菜の色・形はキレイに整っているものの、見た目だけで味は鮮度が十分でないことを主人公が指摘していました。
では、なぜ百貨店で陳列されている野菜の色・形はキレイに整っているのに味の鮮度は落ちているかと言うと、例えば漫画で登場するトマトでは、まだ青くて熟していない内に収穫して流通している間に赤くなるように調整されているからです。これでは味や香りは朝採りの野菜とは全然質がちがったものになってしまいます。
スーパー、百貨店の野菜は味がうすい?
トマトを例にしていきますと、スーパーでトマトを購入するまでには以下ののような経路で流通しています。
①トマト農家
②農協、集荷業者
③市場
④野菜卸
⑤スーパー
農家から消費者の元へ届くまではどんなに早くても2〜3日はかかりますし、東京都内で九州産トマトなどを調達する場合では輸送日数もかかるので1週間近くかかる場合もあるかもしれません。そして、トマトの美味しさは甘味と酸味のバランスで成り立っています。甘味は収穫した時点でストップしてしまうので、完熟前ではあまり甘みは感じられませんが、酸味は赤く追熟することによって減っていきます。
このため、流通の過程熟す前に収穫されたトマトは甘みが増えずに、赤くなっていくにつれて酸味が無くなっていき、甘味も酸味もない味気ないトマトになってしまうのです。一年中トマトを食べられるようにしている工夫のため、仕方がないことではありますが、美味しいトマトを提供したいという飲食店の方々は知っておかなくてはいけない知識ですね。
産地リレー
当ブログでも度々ご紹介していますが、旬で新鮮な野菜を年中調達するための工夫としては「産地リレー」という知識があります。日本は四季がありますし、野菜は季節ごとに、地域ごとに栽培に適切な時期が変わっていきます。旬の野菜は味も栄養も良く、もちろん供給量も増えるので価格も安く…とたくさんのメリットがあるので1年中、旬の野菜を手に入れたいということを実現したのが「産地リレー」になります。
例えば、トマトの産地リレーの場合は、年間通してトマトを出荷できるように 冬~春は沖縄、熊本、宮崎、長崎、春~秋に茨城、大分、山形、夏~秋に北海道と 産地リレーを行れて供給されていると言われています。時には、海外産の野菜を見ることもありますが、鮮度が落ちにくい野菜などは活用されていますね。
産地リレーを活用したり、調達までの時間を短縮して鮮度良く野菜を入手ためには、常に野菜の需要と供給を管理している卸売市場が優れています。
中央卸売市場では適切な野菜の保管、鮮度、輸送の状況を管理し効率化を進めるために電子タグの導入や取引情報の電子化の導入が始まっています。弊社「アジアインタートレード」では、このような仕組みを活用するために、全国100以上の野菜卸から一度に仕入れ価格を比較して新鮮な国産野菜を配送することができます。全国の卸売市場を対象としていますので、お近くの市場からお目当ての野菜を最適価格で仕入れ、配送を受けることを可能にしました。今回ご紹介している、野菜の鮮度というテーマにバッチリ答えるためにお役に立てるかと思いますのでぜひ一度ご覧いただければ幸いです。