キャベツには冬キャベツと春キャベツで見た目や触感がちがうことを前回のブログで取り上げました。秋に種をまき4~6月に収穫する春キャベツ、夏に種をまき11~3月に食べごろを迎えるのが冬キャベツです。今回は収穫の時期だけでなく、生産地も異なっていることについてご紹介します。
冬キャベツ、春キャベツの主な産地
●冬キャベツ
愛知県の東三河地域、神奈川県の三浦地域、千葉県の銚子地域などが主産地。柔らかな春キャベツも美味しいですが、葉がしっかりとした冬キャベツはお好み焼きや鍋などの加熱する料理に合い、年中好まれています。特に関西地方では人気が高く、愛知県からの出荷も大半が関西地方になっています。よって、愛知県の東三河地域と呼ばれるエリアは、冬キャベツの一大生産地です。真冬でも栽培できる温暖な気候と成長に必要な水に恵まれ、日本一の生産地として、11月から3月頃まで全国に出荷されています。
●春キャベツ
千葉県の銚子地域、神奈川県の三浦地域などが主産地。春キャベツ日本一の産地である千葉県銚子市は、関東平野でめずらしく周囲を海に囲まれているため、夏は涼しく、冬は暖かい海洋性気候です。年間の平均気温は15.7℃。甘さを感じる春キャベツは越冬期を超すとき、凍らせないように糖質を蓄えるので甘みが増します。サラダなどの生食や浅漬けが人気だったり、ロールキャベツや炒め物にも人気があります。
冬キャベツの産地リレー
先ほどご紹介したように、愛知県はキャベツの栽培を冬の終わりから春にかけての11月から3月頃行っており、この間には愛知県のキャベツが全国に出回ります。しかし、春が終われば愛知県産のキャベツは店頭などからも姿を消していきます。しかし、キャベツはポピュラーな野菜なので需要は非常に高いです。
そこでキャベツを神奈川や千葉といったような初夏にかけて栽培をする地域にスライドしていきます。もちろんキャベツを秋に栽培する地域もあり、秋には群馬県などにリレーしていきます。こうして産地をリレーすることで一年中その野菜が食べられるということになります。
こうした産地リレーをすることで得られるメリットは一年中食べられるというだけでなく、安定した価格で一年中提供できるということもメリットとなります。多くの野菜が飲食店や食卓に並ぶまでにはこのような産地リレーという仕組みが必ず関与しているのです。また、キャベツは青果としても年中流通していますが、最近はカット野菜として業務用野菜での需要も非常に高いため、より一層この産地リレーが活用されています。産地リレーは四季があり、縦長の日本の国土のメリットを活かしているため、キャベツだけでなくレタス、大根、トマトなど様々な野菜に使用されている考え方です。
冬キャベツは加工用にも適している
近頃は飲食店での活用、スーパーでの消費者での利用ともにカット野菜が非常に人気です。ちなみに国内のキャベツ流通量の半分以上は加工・業務用であるといわれています。冬キャベツは、かたく締まっているので、千切りの際に切り易く、形が崩れにくいことが適している理由です。加工、業務用に活用されるキャベツのポイントは「葉質」「低水分含量」「芯の短さ」「大玉」などが求められるため、春キャベツよりも冬キャベツが好まれるため、先ほどご紹介した産地リレーを活用して年中需要に応える取り組みが行われています。
今回は冬キャベツが何県で収穫されているか、産地について紹介致しました。弊社アジアインタートレードでは、全国100以上の卸値を検索して比較することで、価格が安く、より店舗に近い卸先からの配送することが可能で、新鮮な野菜が手に入ります。低価格と新鮮を両立した食材を仕入れるお手伝いを行っておりますので、お役に立てる情報があるかと思います。ぜひご覧いただければ幸いです。