ネギは薬味としてトッピングに万能なので馴染み深い野菜ですが、青ネギと白ネギとの違いは、いざ聞かれてもあまりわからないですよね。食習慣としても関西の方には青ネギが、関東の方には白ネギと分かれることが多いネギの種類、特徴や、それぞれの違いが一体どのようになっているのかをご紹介していきます。
青ネギ
青ネギの品種で有名なのは、京都の「九条ネギ」が有名です。主に関西で薬味として使われることが多く、青い部分が香りが良い物となっており、薬味として使用するのが人気の理由です。なぜネギの青い部分ができるかというと、栽培する時に土寄せをしていないために緑の部分が多くなって育つのだそうです。土寄せとは、野菜の生長に併せて株元に土を寄せ集めることを言い、根が露出し直射日光や寒気にさらされて弱るので、露出した根を覆う作業になります。比較的温暖で、耕土が浅い関西方面で栽培が広まったことも食習慣で分かれている理由になっています。
白ネギ
白ネギの品種として有名なのは、「深谷ネギ」や「千寿ネギ」、「下仁田ネギ」や「加賀ネギ」などの種類があります。根深ネギや長ネギという名前で呼ばれることもあります。白ネギは薬味というよりも、すき焼きなど煮込み料理で消費されることが多いです。その名の通り、白い部分が多くなっている理由としては、先ほどの青ネギの説明でもご紹介しましたが、土寄せが理由です。育てる時に深いところまで土寄せをして、日にあたらないようにしているからです。耕土が深く、冬の寒さが厳しい関東では白ネギが栽培方法が広まったことから関東で白ネギがなじみ深くなっている理由の1つです。青ネギよりも甘みがあるのが特徴で、加熱することで柔らかくなり、甘みを増すことから煮込み料理などでお馴染みの理由です。もちろん白ネギの緑色の部分も食べることが出来ますし、薬味として臭み消しなどとして使用されることも多いです。
旬の時期のちがい
関西、関東の気候や風土のちがいで栽培が分かれていたように、旬の時期も異なっています。白ネギ煮込み料理や鍋物で登場する機会が多いように、出荷量の約7割が秋から冬に出荷されており、旬の時期もこの時期になっています。旬の白ネギは甘みも増えて、より美味しく楽しむことができます。また、青ネギの方はというと一年を通して安定的に出荷されており、いつでも美味しく楽しむことが出来るようです。現在は、物流も発達しているのでどちらも年中通して調達できることが多いですが、安価で美味しく食べられる白ネギの時期はぜひ覚えておいてください。
栄養のちがい
まず、青ネギは緑黄色野菜に分類されており、白ネギよりもより多くの栄養素が含まれています。特に、青ネギにはビタミンCが多く、白ネギの2倍以上の量が含まれています。それだけではなく、青ネギに含まれている栄養素にはβカロテンや葉酸などもあります。βカロテンという栄養素には抗酸化効果があり、葉酸という栄養素には貧血や動脈硬化の予防などの効果が期待できます。その他、血液や骨を作るのを助けるビタミンKという栄養素も多く含まれていて、薬味として香りを楽しむ野菜のイメージが強いかと思いますが、実は栄養たっぷりの野菜です。
次に、白ネギの栄養素ですが青ネギと同じくビタミンCは多く含まれています。また、白ネギを含めたネギ全般には、香り成分であるアリシンも多く含まれています。このアリシンという栄養素にはビタミンB1の吸収促進効果や、免疫機能のアップ効果なども期待できます。白ネギで特徴的なのは、緑の部分は青ネギの栄養素であるβカロテンや葉酸を摂ることができ、白い部分でビタミンが摂れる栄養としては2度おいしいところです。青ネギも白ネギも抗酸作用が期待でき、美容と健康の維持には欠かせないので積極的に食べていきたい野菜の1つですね。
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