業務用野菜卸の中でも人気の高いトマトは、種類が豊富なことで知られています。
トマトの種類によって、よく採れる季節や価格、有名な産地が変わってきます。
また、カラーも豊富で、赤色だけでなく、緑や黄色など様々な色があり、盛りつけると見た目も楽しめるのがトマトの魅力です。
さらに、サイズや甘さによってトマトの呼び名が変わるのも、トマトの特徴のひとつ。
そこで今回の記事では、業務用野菜卸で特に人気の高いトマトの種類や、トマトの価格が下がる時期について紹介します。
では最初に、大まかなトマトの種類を紹介します。
人気の品種も合わせて紹介しているので、業務用野菜卸から野菜を購入する際の参考にしてください。
サイズが大きいのが特徴「大玉トマト」
サラダやカプレーゼ、スープなどをメニューに取り入れる時には、大玉トマトを使用するのがおすすめです。
なぜならトマトの中でも知名度が高く、スーパーの店頭に年中並んでいる定番商品だから。
夏野菜として扱われることが多いですが、基本的には季節を問わずに収穫されています。
価格の変動はあまりありませんが、夏が一番安くなります。
大きさが大きいので、トマトを主役とした料理に大活躍。
茹でたり、切ったり、潰したりと万能の種類です。
大玉トマトで人気の品種には、「桃太郎トマト」「ファーストトマト」などがあります。
味はそれほど濃くはありませんが、安定した味なのでご家庭でも人気があります。
一口で気軽に食べられる「ミニトマト」
大玉トマトと同じように、スーパーで季節を問わず出回っているのがミニトマトです。
ミニトマトは一口サイズで食べられるので、サラダに添えられることが一般的です。
甘味がないと思われがちですが、最近では糖度の高いミニトマトも多く販売されています。
大玉トマトの価格が高騰している時も、価格が安くなる場合があります。
実が小さいので、スープやスムージーよりは、大皿料理の添え物として、またお惣菜やお弁当の飾りとして使うことが多いです。
人気の品種としては、「アイコ」や「マイクロトマト」などがあります。
成長が早く、病気にも強いので、家庭菜園での人気が高いのもミニトマトの特徴です。
小さいけれど食べごたえがある「ミディトマト」
ミニトマトよりも一回りサイズが大きいのが、ミディトマトです。
ミディトマトは色が綺麗に出ているので、サラダや人に見せる料理に使いやすいです。
ミニトマトと大玉トマトの良いところを集めたトマトで、元々は大玉とミニトマトをかけ合わせて作られた品種として知られています。
1個あたりが50gと小ぶりなので、少量の料理を作る場合にもおすすめです。
大玉トマトと同じように、夏に価格が下がりやすいですが、実は春が食べごろです。
人気の品種としては、「フルティカ」や「レッドオーレ」があります。
果実のような甘味が特徴「フルーツトマト」
他のトマトと比べると、糖度が高く果実のような甘味が楽しめるのがフルーツトマトです。
そのままでも美味しく食べられるので、サラダなどそのまま生の状態で料理に使用される場合が多いです。
他の種類と比べると価格が少し高いのも特徴ですが、春から夏にかけて価格が下がります。
フルーツトマトは、業務用野菜卸では徹底的な品質管理のもとに生産されていることが多いです。
生食で味や甘さにこだわるなら、フルーツトマトがおすすめです。
人気の品種としては、「アメーラトマト」「フルーツルビーEX」があります。
トマトの価格の狙い目・栄養が豊富な季節は?
トマトの価格が値ごろになる狙い目の季節は、春から夏頃になります。
春から夏は気温が高く、実が大きくなりやすいのがその理由です。
ビニールハウスや野菜工場の中で大量生産システムによって育てられているトマトは、冬になっても価格はそれほど変動しません。
ですが、一般的には、春から夏頃に安くなる傾向があります。
どうしても価格が高騰している時にトマトを買う場合は、大玉トマトからミディトマトに変えるなどをして仕入れ値を抑える工夫をするとよいでしょう。
またフルーツトマトは、価格が他と比べて高い場合が多いので、野菜卸から仕入れる時期をよく考える必要があります。
価格を抑えて、栄養価を重視してトマトの種類を選ぶ場合は、春頃にたくさん出回るトマトが一番おすすめです。
トマトは冷凍保存も可能
トマトは生食が基本で、トマトの食感を重視したり、鮮度を重視したりする料理に使う場合には向きませんが、実はトマトは冷凍保存も可能です。
特に小さくカットする必要がなく、トマト丸ごと冷凍が可能なので、料理に使う分をイメージして最初から小さくカットした状態で冷凍する方も多いです。
ただしトマトは凍らせると、どうしても水気が出やすくなってしまうので、スープやスムージーなどに入れる際は分量や味の調整に注意が必要です。
冷蔵保存ではトマトを使い切れない場合や、天候不順などで価格の高騰が続くことが見込まれる場合は、安い時に大量に仕入れておいて、使う量やメニューに応じて冷凍トマトを使用するのもおすすめです。
トマトを仕入れたあと、すぐに冷凍保存しておくことで、栄養が凝縮されてうまみや甘味が増すので、覚えておくと便利です。
どうしても価格が高騰する場合はトマト缶を使用する
カレーやミネストローネなどトマトをすり潰して入れる料理を中心に作っている飲食店の場合は、常に大量のトマトを仕入れておく必要があります。
このような飲食店の場合、トマトの価格が高騰するときには、スーパーなどで売られているトマト缶を取り入れましょう。
トマト缶は、わざわざ潰す手間が省けるだけでなく、一年を通じて安い価格で仕入れられるので、知っておくと便利です。
逆にトマトそのものをサラダの一部として出すような場合は普通のトマトを使い、スープやソースなど見えない部分にトマトを入れたいときはトマト缶と、生のトマトとトマト缶を使い分ける飲食店も多くあります。
ソースに加工する場合にも使えるので、安い時期に大量にトマト缶を仕入れておいて、ストックとして持っておくのも便利です。
業務用スーパーなどで安い時期にトマトのペーストやピューレを買っておく
事業者向けに格安の食材を大量に販売する業務用スーパーなどで、輸入物のトマトのペーストやトマトピューレが販売されています。
ビン詰のモノが多いですが、大きめのサイズの缶に入っているものもあります。
こうしたものは長期保存がききますので、安い時に大量に仕入れておいて、トマトの価格が高くなった時に、トマトの仕入れ量を減らして保存しておいた瓶詰のトマトピューレなどを使うと価格高騰の影響を軽減できるのでおすすめです。
トマトのうまみが凝縮されているので、料理に加えると味に深みが出ます。
まとめ
今回の記事では、業務用野菜卸でも人気のあるトマトの種類や、安く仕入れられる時期などについて紹介しました。
トマトを取り入れた料理を多く使っている飲食店は、予算や料理の味に合わせてトマトの種類を使い分けることで価格の変動や食品ロスを防ぐことが可能です。
栄養価や食味にこだわる方は有機栽培された業務用野菜や、お目当てのトマトがよく収穫される時期に合わせて仕入れるのがおすすめです。
トマトを業務用野菜卸から仕入れているが、価格が高くなった時にどうしたらよいか不安があると思っている飲食店の方は、当記事をぜひ参考にしてください。