飲食店などが業務用野菜の仕入れ先として青果卸売業者を選ぶとき、最も重要視することのひとつは、業者の利便性ではないでしょうか。
業務用野菜は、飲食店や給食など調理した食事をお客様に出す事業者が、専門の業者から仕入れるものです。
業務用野菜の大半は卸売市場を通じて取引されていますが、その時にどうしても気になるのが卸売業者の休業日です。
卸売市場の休みや大型連休時などで業務用野菜の配送がストップしてしまうと、飲食店が業務用野菜を仕入れられず業務に支障がでます。
ですから、いつでもほしい時に卸売業者が業務用野菜を届けてくれるかどうかが重要となります。逆にその点にこそ、業務用野菜卸のビジネスチャンスがあるともいえるのです。
また、業務用野菜の価格は、季節や天候不純による収穫量の変動に左右されることもあり、業務用野菜が高騰したときであっても、コストの軽減につながるカット業務用野菜や冷凍業務用野菜を扱っているかどうかも、取引の際に重要となってきます。
さらに社会がIT化している現在において、業務用野菜流通に関してもインターネットを通じて仕入れている飲食店も多いので、最近ではオンライン発注できる業務用野菜卸業者も増えています。
これまでのように、電話やFAXだけでなく、PCやスマホからも発注できるシステムがあるかどうかもチェックしておくべきでしょう。
そこで今回の記事では、下記のような項目をクリアしているかどうかをチェックし、業務用野菜を扱う多くの青果卸売業者の中から、とくに利便性の高いと思われる3社を厳選して紹介します。
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市場の休日に配送対応しているか
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コンサルティング力があるか
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カット業務用野菜を販売しているか
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ネットでの発注ができるか
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入荷情報を発信しているか
ベストフードカンパニー
ベストフードカンパニーは、ここで掲げた全ての項目をクリアしている青果卸売業者です。
対応エリアは東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県で、会社は東京都足立区皿沼にあります。
業務用野菜の配送については365日いつでも対応していて、市場の休みや日曜祝日でも配送しています。
また、専任の担当者が常時2名体制で対応しており、夜中の0時から翌日の18時までいつでも連絡がとれるようにしているなど取引先へのサポート体制が手厚いです。
祝祭日や連休など休みかどうかに関係なく、飲食店などが指定した日に業務用野菜が入手できることから、たいへん利便性が高く安心して取引ができます。
業務負担や作業の効率化を考えたカット業務用野菜に至っては、なんと100gからオーダーできます。これなら少量で多種類の業務用野菜を使ったオリジナルのメニューにも対応可能ですし、個人経営の小規模な飲食店にも向いています。上手に利用すれば、 在庫を抱え廃棄するリスクをかなり減らせるのではないでしょうか。
そして、ネットを通じた注文にも対応しています。具体的には、インフォマートが運営する受発注サービスサイト「BtoBプラットフォーム受発注」を利用して青果の注文や見積依頼が簡単にできますし、スマートフォン用のインターフェースも用意されているので、忙しい飲食店経営者にもぴったりです。
ベストフードカンパニーは情報発信にも積極的であり、青果の最新入荷情報や価格情報をインスタグラムやスタッフのブログなどで配信しています。
また、取引先とのコミュニケーションツールとして、LINE@を活用したリアルタイムな情報を知ることもできるので、旬の業務用野菜の価格情報を見逃す心配がありません。
また、気候や災害などで業務用野菜の相場が急騰した場合の代替となる業務用野菜やコストを考慮した仕入れ価格の提案、旬の業務用野菜を使ったレシピの提供など、さまざまな業務をバックアップしてくれますから、飲食店にとっては心強いでしょう。
フードサプライ
フードサプライの対応エリアは東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県で、会社は東京都大田区東海にあります。
フードサプライは、市場からの調達が3割、産地直送が7割で業務用野菜を仕入れており、産地直送の業務用野菜をメインに提供していることが分かります。
残念ながら市場が休みの時には配送対応していませんが、特定地域の欠品リスクを回避するために市場からも調達をしているのが理由です。
フードサプライは、物流全体の問題解決と効率化を目指した業務用野菜供給システムを構築しています。
仕入れコストの平準化や供給の安定化といった、業務用野菜を仕入れる飲食店などの課題を解決するコンサルティングにも力を入れていますし、自社農園での栽培研究や新商品にも熱心に取り組んでいます。
カット業務用野菜では、小ロットの販売などの対応の仕方については明確にしていないのですが、さまざまな要望に対し、その時期に合った旬の業務用野菜を提供しているため、新種の業務用野菜や珍しい業務用野菜なども提供できる点が強味です。
また、ネット注文も受け付けていて、インフォマート運営の「BtoBプラットフォーム受発注」が利用可能です。他社のシステムと同じですが、通常のスーパーなどには並ばないような産地直送業務用野菜を注文することができるという特徴があります。
入荷した業務用野菜などの情報発信も、旬のおすすめ野菜情報として定期的におこなっています。また、福利厚生業務用野菜制度として、フードサプライ厳選の業務用野菜が毎月届くサービスもおこなっていて、常時新しい業務用野菜の流通を目指しています。
ベジクル
ベジクルの対応エリアは東京都、埼玉県の一部、神奈川県の一部、千葉県の一部で、会社は東京都大田区平和島にあります。
ベジクル株式会社(旧司企業株式会社)は70年の歴史を有し、業務用野菜仕入れの老舗です。
大田市場を中心とした市場から、大量に一括仕入れをすることでコストダウンを図っている業務用野菜仕入れ業者です。
特にキャベツやレタス類に強く、有名な産地から直接仕入れることで、コストダウンを図っています。仕入れる業務用野菜は全てプロの目利きで厳選しており、伝統業務用野菜や促成栽培の業務用野菜、輸入業務用野菜などを使い、旬のトレンドを考えたメニューの提案もしてくれます。
利用者ごとのコンサルティングには対応していませんが、カット業務用野菜については、提携工場から直接買い付けているため、細かい要望にも応えることができ、最小ロットは500gから発注できます。
ベジクルもITの活用にも積極的で、インフォマートが運営する「BtoBプラットフォーム受発注」の利用が可能です。
また、旬の業務用野菜情報や生産者からの情報をブログで紹介したり、Twitterでリアルタイムの仕入れ情報も提供しています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ご紹介した3業者は、どちらも飲食店などの要望にキメ細かく対応でき、小規模な店にとっては頼りになる存在です。
利便性の高い青果卸業者を上手に使うことにより、旬の野菜の情報がスマホを通じてリアルタイムで入手できるだけでなく、年中無休で、しかもカットした状態で小ロットの仕入れも可能になります。お客様の多様なニーズや少人数に対応したメニュー開発に役立ちますね。
ITを使った取引にも積極的な業者が増えてきたこともあり、飲食店側の業務用野菜を仕入れる選択肢が広がっていますので、ぜひ活用してみてください。