こんにちは。飲食店の皆さんにとって野菜を仕入れるときに一番重要なことの一つに野菜の値段が入ると思います。今日は、野菜を仕入れるのなら知っておきたい、野菜の値段の決め方変わり方について説明をしていきたいと思います。飲食店を経営する上で、必ず必要となる知識ですので最後まで記事を読んで頂けたら嬉しいです。
今日の結論
野菜の値段は、基本的には需要と供給で決定します。野菜の値段が決定する場所は、中央卸市場です。中央卸市場に生産者が作った野菜が届けられます。届けられた野菜がセリや入札相対などといった取引がされ、値段が決定します。そこでの値段は需要と供給で決定し、天候の影響で供給量が少なかった場合、価格が上がります。反対に豊作で供給量が多ければ、値段は安くなります。一般的には、飲食店は売上に対する仕入れコストを30%までに抑えなければなりません。状況に応じて、仕入れる野菜やメニューを変える必要があるでしょう。
目次
1. 野菜の値段の決め方
2.野菜の値段の変わり方
3. 飲食店の仕入れコスト
4. まとめ
1. 野菜の値段の決め方
生産者が作った農作物は、「中央卸市場」というところに運ばれます。中央卸市場を介さずに売る直販というケースもありますが、基本的には中央卸市場に食材が運ばれます。中央卸市場に運ばれる理由は、そこで農作物の値段を決定するためです。 値段の決め方は、主に「せり」「入札」「相対」の三つです。それらについて説明をしていきます。
せり
農林水産省によると、「全国から市場に来た野菜や果物、花、魚、肉は、まだ値段が決まっていません。朝早くに、市場の人と八百屋さん、果物屋さん、魚屋さん、花屋さん、肉屋さんがそれぞれの市場に集まって、値段を決めます。その決める方法を「せり」と言います。売り主が多くの買い手に競争で値をつけさせ、最高の値を付けた人に売る取引方法です。」と説明されてます。
入札
仲卸業者などの参加者が紙に値段を記入し、一番高い値段を書いた人がその品物を買うことができる取引の方法です。
相対
卸売業者と買い手が値段と数量で交渉の上、販売する方法です。せりや入札と異なり、1対1で値段の交渉をします。
2.野菜の値段の変わり方
天候
野菜の値段が変わる要因として一番大きいのが天候です。天候によって野菜の値段が高騰したり、下落したりしてしまいます。例えば、今年で言うと、じゃがいもや人参の価格が高騰しています。理由は、4月の気温が低かったからです。 本来、じゃがいもや人参は10°から20°の気温で育てるのに適しています。しかし、今年の4月の気温が低かったことから、ジャガイモと人参が多く取れませんでした。その結果、東京卸市場では、ジャガイモは平年の2.1倍に、人参は平年の1.9倍の価格に高騰してしまいました。これらのことから、野菜の値段は天候によって大きく左右されることが分かります。もし飲食店を経営し 野菜を仕入れるのならば、野菜の値段の決め方・変わり方を理解し、適切な野菜を仕入れることが重要でしょう。
需要
もちろん需要によっても大きく野菜の値段は変わります。例えば新型コロナウイルスの影響です。農林水産省による食品価格動向調査によると、調査対象の野菜8品目のうちキャベツやレタスなど6品目の小売価格が前週より上がった。その理由としては外出自粛で家庭の野菜需要が高まったことが挙げられる。このようにして需要により価格が上下する事があります・
3. 飲食店の仕入れコスト
飲食店の仕入れコストは、基本的に売上に対して30%以下に抑えなければならないと言われています。お店にもよりますが、 野菜は基本的に値段が高いので、 仕入れコスト全体のうち野菜が占める割合も高いでしょう。そのため、飲食店経営者は野菜の値段を見つつ、仕入れるものを変えたり、メニューを変えたりする必要があるでしょう。 また、仕入れのやり方によって、仕入れコストも変わってきます。例えば、業務用野菜卸にすると、値段が高い野菜も安く仕入れることができるでしょう。飲食店経営者は、色々な状況を冷静に判断して、メニューや食材を変えたり、 仕入れの方法を変える必要があります。
4. まとめ
いかがでしたでしょうか。今日は野菜を仕入れなら知っておきたい野菜の値段の決め方変わり方について説明していきました。野菜の値段が決まる場所は中央卸市場です。 作られた野菜は中央卸市場に運ばれ、せりや入札・相対などの取引によって値段が正式に決まります。野菜の値段は需要と供給によって決まってきます。豊作であれば供給量が多くなるので、値段は安くなります。 その一方で、天候が悪ければ、供給量が減るので、値段は高くなります。飲食店経営者は、野菜の値段を見て判断し、臨機応変な対応をしていくことが必要です。店舗に利益が少しでも残るように頑張っていきましょう。