「仕入れのコストカットしたい!」
飲食店を運営されている方々は、このような悩みを持っていることも多いのではないでしょうか。仕入れコストを下げるために、扱う食材を見直したり取引する業者を見直すなど、飲食店はさまざまな知恵を絞って行かないといけません。
その中で、「業者の中間マージンを無くしたいんだけど...」という声もよく聞きます。食材がお店に届くまでに関わる業者が少ないほど、仕入れ値も抑えることも出来るからメリットだらけと考えられます。
今回は、卸売業者のなかでも仲卸業者と呼ばれる業者の役割について紹介します。
食材がお店に届くまで
はじめに、食材がお店に届くまでに仲卸業者がどのように関わるのか説明しましょう。
出荷
各地の港に水揚げされた水産物などが、東京などの市場に向けて出荷されます。
市場に到着
全国から出荷された水産物が大量に市場に到着します。
到着した大量の魚介類は、数社の卸売業者が受け取り、市場内の卸売場に並びます。
築地市場の場合でも、卸売業者は7社しかありません。
競り
卸売業者の競りは、競り人の呼びかけに応じて仲卸売業者などの買い手が指で値段を示しながら、一番高い値段を出した人がその商品を買うことが出来ます。
分荷・出荷
仲卸売業者は競りで買った大量の食材を、市場内にある自分達のお店に買い込み、市場に買付に来ている人向けに、買いやすい量や大きさに小分けして店頭で販売しています。
お店へ搬送
仲卸売業者により、必要な分だけの食材が店舗まで配送されます。
仲卸売業者の役割
仲卸売業者の役割をまとめると、大きく分けて2つあります。
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競りで卸売業者から食材を買い受ける(食材を評価する)
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食材を小分けして。小売業者や飲食店などに販売する(食材の分荷)
この2つの役割に関して、次で詳しく説明します。
食材の評価をする
仲卸売業者の1つ目の役割は、「食材を評価する」です。仲卸売業者は、競りで卸売業者から食材を買い受けます。競りはもっとも高い値段をつけた人が買い付けるシステムなので、食材の価格の設定は買い手側に委ねられます。
言い換えると、仲卸業者が価格を決めていると言い換える事が出来ます。評価には、食材の品質や鮮度を判断するのはもちろんのこと、常に変化する生産と消費量のトレンドを予め把握していく必要もあります。
食材の分荷
仲卸業者の2つ目の役割は「食材を分荷する」という役割も持っています。なぜ、仲卸売業者が小分けしないといけないのか?その理由は、生産者から食材を集荷する卸売業者は小ロットでの販売を行っていないからです。
例えば野菜の場合、ケース単位で取引された野菜を、仲卸業者が八百屋さんや飲食店などの小売店のニーズに合わせて、小分けして販売します。また、スーパーに並ぶ人参やじゃがいもなどの野菜の袋詰めも仲卸業者が行っています。
まとめ
仲卸業者は、食材を評価し小分けにしたものを飲食店に販売しています。それには、プロのスキルやノウハウが必要で簡単に出来ることではありません。プロ業者と付き合うなかで、食材の知識やノウハウを学ぶことも出来ます。
仲卸業者は飲食店にとって、味方にすべき大事なパートナーだということがわかります。