人工肉は文字通り、動物のお肉ではなく人間の手で作られたお肉に似た食品です。
人工のお肉と聞くと、なんだか健康に悪そうなイメージを持ちませんか?
人工肉の材料に、えんどう豆などの植物由来の素材を使用したお肉や科学培養で作られたお肉があります。
植物由来の素材で作られたお肉と聞くと、今度は健康に良いと思いませんか?
今回は、人工肉は健康に良いのか紹介していきます。
人工肉って何?
人工肉は動物の肉ではなく、植物由来の素材や科学的な方法で作り出されたお肉のような食品です。
人工肉の他にも代替肉という呼び方もあり、細胞の培養によって作られた人工肉を培養肉と呼ぶこともあります。
アメリカでは、人工肉の研究や開発が盛んで、アメリカのマクドナルドやバーガーキングでは人工肉を使ったハンバーガーが販売されています。
なぜ人工肉が必要なのか?
人工肉の研究や開発には、莫大な労力やお金もかかります。
なぜ、人工肉を作る必要があるのか疑問に感じる人もいるのではないでしょうか?
その答えは、日常の食卓ではなく世界規模の課題の中にあります。
人工肉を作らないといけない理由は、急激に進んでいる地球温暖化です。
実は、普段食べているお肉が作られるまでには、大量の温室効果ガスが排出されます。
例えば、アメリカ全体で温室効果ガスのうち、約4%は畜産業から排出されていると言われています。
牛の飼育だったり、お肉の輸送にかかるエネルギーもありますが、牛自身からも温室効果ガスであるメタンも排出しています。
私達が想像する以上に、畜産業は環境に負担をかけています。
そこで、動物よりも管理が楽な植物や、動物を育てる必要のない細胞培養などを利用して作られる人工肉の存在が重要です。
また、世界的にみると人口は増え続けています。
このまま人口が増え続けると、「やがて食糧難に陥るのではないか?」という心配もされており、対策として人工肉や昆虫食が注目されています。
人工肉の生産技術の発展により、効率的に食料を生産出来るようになり、食料器具への対策にも繋がります。
まだ、日本では人工肉は身近になっていないのですが、アメリカのマクドナルドやバーガーキングでは人工肉を使ったハンバーガーが販売されています。
人口肉は健康にいいのか?
「人工で作られたお肉」と聞くと、なんとなく健康に良くないというイメージを持つ人だって多いはずです。
逆に、植物由来の素材で作られているお肉だから、普通のお肉より健康的にも良いのではないかと考える人だっているはずです。
人工肉にもさまざまな種類があるので、一概に健康にある・ないと断言はできません。
例えば、インポッシブル・フーズ社の人工肉はレグヘモグロビンの生産に遺伝子組み換え酵母が使用されます。
しかし、アメリカの食品安全を認定する機関では、レグヘモグロビンはGRAS物質(一般的に安全と認められている物質)として認められています。
まとめ
今回は、人工肉は健康に良いのか解説していきました。
植物由来の人工肉であっても、必ずしも普通の肉より健康に良いとは言えません。
インポッシブル・フーズ社やビヨンド・ミート社の人工肉は、普通のお肉と変わらないカロリーを含んでいます。
しかも、ナトリウムに関しては普通のお肉よりも多いです。
今のところは、普通のお肉と比べると明らかな健康への悪害はないですが、植物由来の食品に出会っても健康に良いとは限りません。
もちろん、全ての人工肉が身体に悪い材料を使用しているわけでなく、低カロリーをウリ文句にした健康志向の代替肉食品もあります。